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我国最大のマンション大規模修繕情報紙『大規模修繕工事新聞』を11年間発行してきた全国建物診断センターが、その内容を調査・分析・研究してきました。真実の情報をご参考下さい。

選んではいけないコンサルタントとは!

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選んではいけないコンサルタントとは!

「よりよいコンサルタントを選定するにあたり」考慮するべき事項について

コンサルタント会社選定時に考慮するべき事項

声として

総じていうと「安心できるコンサルタント」を望む

■安心できるコンサルタント会社を選定する為には、良い会社と悪い会社の2つに色分けすることから始めてはダメ→近視眼に陥りやすい

※まずは各々の会社をしっかり分析することから始めること→定量分析の一例

【具体的な指標】
①会社としての形態があること
マンション管理組合の場合は実態の無いブローカーや発想や経験が個人単体のスキルに大きく偏りがちな個人事業主による事務所は避ける方が好ましいと思われる。
管理組合総会の説明に耐えられ比較的容易に承認を得ることを考慮する目線も重要である。
一般的には長年に渡り継続的に事業を営んでいる株式会社の法人組織企業の建築士事務所が選定されている場合が多い。


②法令上の申請登録があること
一般的な経年劣化によるいわゆる「マンション大規模修繕工事」では建築士の名称独占業務としての必要性は無い場合が多い。
しかしながら建築士の倫理観や使命感、所属の公開性等の観点から、建築士事務所登録(1,2級、木造)がなされていることの方が好ましい。


③技術力があること
建築/設備に関わる技術力は最低限必要である。
人を見た場合、スキルを裏付ける好ましい建築資格は主に建築士(1,2級)、また改修工事の場合は施工管理技士(1,2級)も有効
さらにマンション管理組合の改修工事の場合は、区分所有法や管理規約に精通したスキルとしてマンション管理士、管理業務主任者といった資格も好ましい


④実績があること
マンションの大規模修繕工事では新築工事とは異なる体制、安全管理、仮設設置の条件や対応のノウハウが重要視される。
また、マンション管理組合が実施する工事では、賃貸マンションやビルのリニューアル工事とも発注者形態が異なる為、権利関係を理解した上での取組みが必要になる。
以上を鑑み、マンション大規模修繕工事における工事実績における基準が不可欠となる。 

実績に関しては会社の継続的組織体制がある事の前提から年により乱高下せずに着実に実績を積み重ねている事が重要である。
実績を積み重ねているという事は、経験上、成功も失敗も多数あるということである。
その積み重ねからフィードバックされるノウハウは重要であり、管理組合に供されるメリットも大きいものがある。
特に大戸数、超高層タワー、再開発物件等構造や規模が特殊なものは、実績のうち同程度
規模のものは最低必要と考える。


⑤会社の経営健全状態があること
建築士事務所やマンション管理士事務所はその特質から、労務経費が一般管理費の主要な大部分を占める為、大きな利益を計上しにくいビジネスモデルである。
したがって他業態比較を前提とした利益金額が少ない等の一部だけを見た評価をすべきではない。
俯瞰から見ては長年にわたり安定的に事業を継続していること、直近においては右肩下がりのトレンドが無いこと等の最低限のハードルとした方が選択肢が広がる。 

とはいえ少なくとも現時点で経営が健全な業者でなければ管理組合が不利益を生じる場合があるので、現時点で赤字の決算が続く会社は当然避けるべきである。

配置される従業員が契約業務中も安心の上継続してそのスキルを発揮してもらう環境としても会社の経営が健全である状態が重要である。


⑥会社の規模がある程度あること
前述の①~⑤までの指標を具現化し、選択の契約の上自らの管理組合にメリットをもたらしてもらう為には、ある一定の分母が必要である。
したがって、余裕が許せば比較の上でのある程度の会社の規模があることが好ましい場合がある。
特に大戸数、超高層タワー、再開発物件等構造や規模が特殊なものはそうした配慮がしたほうが良い。

一般の区分所有者は工事金額との比較バランスからの「一般的な見え方」というものにこだわる場合が多い。
積立金の大半を使用しやり直しのきかない十数年に一度に実施する工事のコンサルティングを検討段階とは言え心もとない企業の助言により進行させて大丈夫か、というシンプルな疑問である。

コンサルティング企業の規模と実施できる内容に法令的な制約は一切ない。
したがって客観的な指標による説明は困難である。

なんとなくの世間的な常識に近い感覚も考慮にいれることが好ましい。


※その上で会社と従業員を聞き取り等で分析する→定質分析の一例

特に技術者の離職率が低い会社であることを確認する

蓄積された会社の実績が各従業員技術者へ水平展開して
共有化して教育されている環境が整っている

会社の方向性がハッキリしている

改修工事独特の技術力やノウハウの築盛の為にも改修に特化するのか、新築もするのか、あいまいでは教育も充実しない

会社の組織としての担当者従業員を指導管理をする上席や部署が重層的に存在する

担当者従業員を孤立させない仕組みが恒常的にあることにより担当者知識を超えるスキルのフィードバックが期待できる

担当者従業員は愛社精神のある人が良い

組織の一員、会社の一員としての自覚が最後の責任感につながる

ある程度の従業員数と規模のある会社を選定する

一定割合の分布を考慮すると分母は必要である

コンサルタント会社選定時に考慮するべき事項【これまでの経験をふまえて】

■マンション管理会社によるコンサルティングについて
マンション管理会社はマンションデベロッパー系列管理会社、独立資本系管理会社に大別される。
デベ系列の場合はほぼ完全子会社の場合が多く、一定管理職以上は親会社からの人員が多い。経営トップはほぼ内部生え抜き昇格人事はなく、親会社からの配置。
したがって現場レベルの管理並びに工事につき実体験を伴う経験をしたトップや役職者が少ないという実情がある。
新卒従業員等の人的、物的経営資源は本業の管理部門に傾注する事が多い。改修工事や技術コンサルタント部門の人員はゼネコンや他社管理会社等の中途採用の即戦力者が多い。その上でコンサルティングについて言えば各個人の技量と経験によるところが大きいと見受けられる。(担当者で資料の書式が異なる、類似の経験が共有化されていない等)
一方で管理会社の大規模修繕工事の最大の利点は調査~設計~工事までの「ワンストップサービス」の提供である。
このサービスは理事や委員のなり手がいないマンションや無関心層が多いマンション、小戸数マンションでは大規模修繕工事を進めるうえでかなり有効な手段と思われる。


■コンサルティング手法に多様化のきざし?
不適切コンサルタント問題が取りざたされて以来、マンション管理組合は建築士事務所へのコンサルティング発注に関しより慎重な審査過程を経ることが多くなった。とはいえその発注が止まることや激減することがあるわけではない。マンション管理会社に全面的に頼る機会が増えた状況でもない。
すなわちどちらかの二つだけの選択肢で物事を進めているようではない。
たまたま首都圏では工事費用高騰のオリンピックリスクがある為、この時期にあえて大規模修繕工事を進めるよりは落ち着いた市況になってから・・・という一つの解答がある。
ではその後はどのようなスタイルが管理組合の大規模修繕工事のサポートスキームとして主流になるかといえば
これまでの建築士やマンション管理士によるコンサルティングも管理会社の対応も併存するとともに、管理組合内部へプロ管理者配置による大規模修繕検討への取組や技術者によらないサポートも発生するのではないか。
「選択肢多様化の時代」となり、管理組合の主体的な取組と見識が一層重要になると思われる

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