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資産価値を維持する驚きのマンション

築30年以上を経過してもこの価格で評価されるのはなぜでしょう。

築35年以上を経過してもこの価格で評価されるのはなぜでしょう。

 

当初この評価額が何によるものか、要因を調査する内に次の様な特色が見えてきました。

・調査当時把握できた感覚値ではあるものの10%以上が1世帯2物件所有である。

つまり、110世帯以上が2物件を所有している。

・親の世代が子供が住むために2件目を購入。結果として、このマンションで

 生まれ育った30歳前後の若い世代の2代目理事(居住者)が誕生。

・2代目居住者の増加に伴い、子育て世代のマンションニーズが高まる。

 居住者の世代交代がスムーズに行われ管理組合内が活性化する。

では、更になぜ1世代2物件所有が増えたのでしょうか。

このマンションも当初は、管理会社に依存するよくあるマンションでしたが、ある時期をきっかけに住民同士が協力し合い、管理会社への依存を止めて自分たちでできることをやっていこうという方向転換を図りました。

この段階で元々あったコミュニティ力が能力を発揮するようになったものと思われます。その結果、管理費用や工事費用の比較検討も十分に行われ理想的な削減合理化効果を得ていきました。

その効果は、意外なところにも表れます。マンション内のコミュニティを促進していく過程で、地域の学校や町会、近隣のマンションと連携したイベントやお祭り開催により、地域の住民のマンションに対する評価を知らぬ間に上げることに なり、売り物件が出た際はすぐに成約するという現象がみられるようになります。

そもそも、物の売買は売り手の価格に対して買い手が付くか否かで価格の動向が決まります。売り手の希望価格に対して何組も買い手が付くのであれば値を下げる必要はないのです。
この現象に気付いた元々の住民の皆さんは、では、2件目を買っておこうという
 動きにでた結果、近隣の購入希望者との競争が生まれ、現在でも成約率は高く価格の安定させているものと考えます。

 この現象からわかるのは、マンションの資産価値はそこに住む人たちのコミュニティによるものであるということです。

 大規模修繕工事は、建物としての性能を維持する意味では有効ですが、資産価値を維持するという意味では、それをきっかけにコミュニティを促進していくことで効果を表すと考えます。

 その上で、大規模修繕工事の合意形成と価格合理化のポイントを示します。

大規模修繕合理化対策

対策のポイント

・管理会社の提案は真に受けない。 

長期修繕計画のスケジュールに則って大規模修繕の提案をしてくる場合が多い。

時期だからという理由で実施する工事はないと考えた方が賢明。

 

・きちんとした建物診断を実施する

実態として現状どの程度の劣化が発生進行しているかを把握することが重要。
その上で本質的に必要な工事範囲と内容を検討する。
必要な時期、状況を十分検討して先延ばしできるものは先延ばしして手持ち資金を確保しておく。

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