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資産価値を維持する驚きのマンション

資産価値を維持する驚きのマンション

築30年以上を経過してもこの価格で評価されるのはなぜでしょう。

このパークシティ溝の口は、川崎市高津区の溝の口にある1103戸の マンションです。 竣工は昭和56年から昭和58年にかけてですので、約35年から33年が経過して います。 勿論、大規模修繕工事はじめ様々な工事が必要な時期ですから、修繕委員会 や各分科会、理事会、自治会が連携して管理会社に頼らず毎年の事業を 推し進めています。
しかし、その様なマンションは少ないものの存在はしますが、それらのマンション が同様の評価を受けているとは限りません。 このマンションが評価されるのは工事を推し進めているだけだからではないの です。

当初この評価額が何によるものか、要因を調査する内に次の様な特色が 見えてきました。


・調査当時把握できた感覚値ではあるものの10%以上が1世帯2物件所有である。 つまり、110世帯以上が2物件を所有している。 ・親の世代が子供が住むために2件目を購入。結果として、このマンションで 生まれ育った30歳前後の若い世代の2代目理事(居住者)が誕生。 ・2代目居住者の増加に伴い、子育て世代のマンションニーズが高まる。 居住者の世代交代がスムーズに行われ管理組合内が活性化する。
では、更になぜ1世代2物件所有が増えたのでしょうか。

このマンションも当初は、管理会社に依存するよくあるマンションでしたが、 ある時期をきっかけに住民同士が協力し合い、管理会社への依存を止めて 自分たちでできることをやっていこうという方向転換を図りました。
この段階で元々あったコミュニティ力が能力を発揮するようになったものと 思われます。その結果、管理費用や工事費用の比較検討も十分に行われ 理想的な削減合理化効果を得ていきました。
その効果は、意外なところにも表れます。マンション内のコミュニティを促進して いく過程で、地域の学校や町会、近隣のマンションと連携したイベントやお祭り 開催により、地域の住民のマンションに対する評価を知らぬ間に上げることに なり、売り物件が出た際はすぐに成約するという現象がみられるようになります。
そもそも、物の売買は売り手の価格に対して買い手が付くか否かで価格の動向が 決まります。売り手の希望価格に対して何組も買い手が付くのであれば値を 下げる必要はないのです。

この現象に気付いた元々の住民の皆さんは、では、2件目を買っておこうという 動きにでた結果、近隣の購入希望者との競争が生まれ、現在でも成約率は 高く価格の安定させているものと考えます。
この現象からわかるのは、マンションの資産価値はそこに住む人たちの コミュニティによるものであるということです。
大規模修繕工事は、建物としての性能を維持する意味では有効ですが、 資産価値を維持するという意味では、それをきっかけにコミュニティを促進 していくことで効果を表すと考えます。

H24年度パークシティ溝の口理事長 鈴木寿一郎

森の中にそびえ立つ、大型マンション。利便性と自然のバランスのとれたパークシティ溝 の口は1984年の完成より現在まで沿線を代表する優良物件と言われています。

所在: 川崎市 高津区久本3丁目
交通: 東急田園都市線/大井町線「溝の口 」駅 JR南武線「武蔵溝口駅」より徒歩5分
総戸数: 1103戸 規模:地上15階(高層棟5、低層棟7)
築年月: 1984年3月 33年目

【パークシティ溝の口の特徴】

●ゆとりある緑豊かで四季折々に表情を変えていく美しい敷地は、沿線を代表する「資産価値の下が らない大型集合住宅」として認知されています。 ※板橋サンシティ

●2005年に始まった居住者で構成される修繕委員会による資産価値維持活動は筑波大学による「マン ション再生の成功事例」についてのヒアリング調査取材を受けるなど高い評価を受けています。

●防災・減災・高齢化対策として、住民防災組織による「災害対策名簿」の整備を始めています。ま たAEDを配備するなど「安心・安全な暮らし」のために住民自ら積極的な活動を行っています。

「SUUMO新築マンション」誌に『個性派21選!「名作マンション」の秘密』に当マンションが掲載 ※新しいマンションや億ションなどに伍して、当マンションが「家と人の老いに向き合い『築100年』を目指 す」と紹介されています。住民主体の長期修繕計画の注目されているようです。 修繕委員会とこれを支える世代超えたコミュニティづくりが大切。

自己紹介
鈴木寿一郎
・1960年生まれ 57歳 ・東京都台東区浅草出身 ・学習院大学法学部法学科卒業 ・現在、メディアコンテンツ業界にて勤務

◇マンション移住(現パークシティ溝の口)
・結婚を期に、パークシティ溝の口に転居(27年目) ⇒溝の口を選択した理由と江戸っ子・父の怒り
◇パークシティ溝の口理事長
・H24年度理事長、H25年度理事長補佐兼広報担当 ⇒不在抽選で理事長に・・・。現役だし、全くやる気なく、引っ越しまで考えた ⇒スイッチが入り、改革改善理事長となった理由

H24年度理事長活動

◇お声掛けを頂いた理由(推測)
・過去30年間の管理組合風習慣習に捉われず、摩擦を恐れず改革・改善を実行した事 (新しいジェネレーションの考え方&~問題住民を批判~)

◇達成実行したこと
・管理組合役員任期の複数年化 (継続役員制度の導入、大統領任期と同じく理事長は4年程度)
HPの新規開設、HP委員会の新設
自治会とのコミュニケーション強化
出来る限りのデジタル化、ペーパレス化(全戸配布物全廃ならず)
・排水管工事(10億円発注)、及び修繕委員会の地位向上
・住民災害対策名簿の整備 ⇒H26年度に完成
・財務の再整理・検討 ⇒引き続き検討中
コラム「理事長になろう!」の連載 ⇒休筆 (管さんとコンテンツ化企画中)
住民表彰制度の設立 ⇒揺れ戻しにより廃止 (良い制度だと思います。)
・グランドデザイン委員会の新設 ⇒揺れ戻しにより廃止
役員、専門委員会飲み会費予算年間30万計上 ⇒揺れ戻しにより廃止
…有志によるFBグループリストの活用 =本音トーク満載 有意義でした。
赤字は、すべてコミュニケーションの醸成と活性化⇒結論提言

H24理事長経験&揺れ戻し


◇達成実行出来なかったこと

・金融機関からの借り入れ (全般的に守りのマネジメントで「投資」と言う概念が極めて薄い)
・駐車場第三者貸出およびHPバナー売上(税制課題)
・新規企画(介護施設、ゴルフ練習場、テニスコート、温泉掘削、敷地内デジタルサイネージ
・理事長報酬の劇的なアップ(当時年間2万円、提案は30万円、気持ちとしては300万円)
・30周年記念企画(秋祭り活性化のため予算30万円総取りじゃんけん大会)

◇「揺れ戻し」に関して

・理事長退任後 3名4期の理事長は、とてもご立派な人格者であり、明るく改革改善で推進
・長老が復活(ご立派な方です) 役員、理事長に就任、守旧に揺れ戻す。
⇒長老(83歳)的には・・・
        ・自分が仕切ってきたのにオモシロくない
        ・管理組合は、余計な事をすべきでない(軽佻行為不必要)
        ・世代間ギャップ
⇒私的には・・・
・確かに改革を急ぎ過ぎた部分もあり、守旧に振れて、 また今期は中庸でちょうど良い?
※前期 管理会社変更騒動により守旧派理事長退任

なんと言っても「コミュニケーション」に尽きる!!

◇結論

住民同志、委員会、自治会、管理組合、管理会社、コンサル会社、委託発注先含めて 円滑かつより良き集合住宅マネジメントは「コミュニケーションに尽きる!」

⇒コンセプトとしては、住民それぞれ 健康、介護、仕事、子育て等の事由があるけれど、 「出来る範囲で」、少しでも管理組合、自治会等の活動に より多くの住民が楽しく関わるべし (委員会も増設してもなお、長老的には世代間ギャップで理解されなかったとはいえ・・・)

・ヒエラルキーが存在しない組織体
    区分所有権者は平等な権利をもっているため株式会社等通常法人とは異なる 「権利能力無き社団法人」
・課題としては、実際経験したが、世代間コンセンサス実現・醸成がとても難しい
・普通のヒトは、みな理事長も役員も面倒なのでやりたくない、逆説的に「組合好きなヒト、長老 として存在したいヒトがいるのも問題となる。(能力、人格、時代適合がポイント)

※理想としては、まともな方が住民選挙で理事長に選ばれること
    適した人物像としては、それなりの規模の企業で管理職経験があり人望がある方。
(規約変更が必要かもしれないが、理事長派遣というビジネスも今後有では?)

時代環境課題によって適材適時 =例えば、私は「戦時中」が適するので
次期務めるとしたら 「建て替え」時??

Q&A
(時間あまれば余談にしましょう)

◇Q&A~なんでも ざっくばらんに~ ※録音禁止
◇余談
・今から思えば…
当時は、引っ越しも考えとてもブルー ⇒(現自治会長からFB申請あり)
スイッチ入ってから ⇒仕事よりも時間神経使う(週末多忙)
「怪人」たちとの闘い ⇒なかなか手ごわく、また人生勉強に
知り合い仲良し劇的増加 ⇒非好意的10% ???30%
好意的40% フレンド20%
(良くも悪くも有名人に)
※感想的には、失ったもの=当時時間、得たもの=知り合い・友人
総合的には「自分が住む住居の理解」と人生知己が仕事趣味以外で出来た事でプラス。

◆最後に・・・
何か少しでも参考になっていただければ、幸いです。
「理事長になろう!」 コンテンツお楽しみに…

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